アンタッチャブル
2010年 07月 27日
職場のアラサー女子、ジュンとマリエ(仮名)の話。
同じ職場に勤めているが、私達は3人とも違う職種。ジュン(33才)は独身、私(32才)は既婚だが子供なし、マリエ(33才)は結婚して女の子2人のママ。
半年前から、ジュンと月一でご飯を食べに行くようになった。ナース以外のスタッフとの付き合いが初めてだったので、初回はちょっと緊張したが、妙にウマが合い、今ではすっかりただの女友達に。だが私たち、つい最近まで(産休に入るまで)互いのメールアドレスを知らなかった。次にいつ出かけるかは、職場で適当に決めていたので必要なかったのだ。月が変わったところで、仕事ついでにコソッと
「そろそろひな祭り(七夕、誕生日)だから美味しいもの食べに行こっか。」
とどうでもいい理由をつけては声をかけあい、適当に日にちを決める。当日は、私より遅くまで仕事をしていることが多い彼女が、携帯で終わったコールをし、敷地内に住んでいる私が駐車場に出て行って彼女の車に乗り込むという流れ。
会ったら会ったで2時間でも3時間でも途切れることなくしゃべりっぱなしなのだが、
「女どうしの会話で、そんなことってあり得るの?」
と彼に驚かれるように、‘恋愛ネタ’はほとんど出てこない。私の方は、彼女も話を振ってくれるので、昨日こんな下らないことで旦那と喧嘩をしたとか、そういう家庭内の軽い話はするし、彼女も笑って聞いているのだが、彼女の方の恋愛ネタはさっぱり出てこない。ジュンに彼氏がいるのかいないのかさえ、私は直接聞いたことがないのだ。最初の方で聞きそびれて(そんなこと最初から興味津々に聞くのも何だかね…。)何回も会って話をしているうちに、今度は「今更わざわざ聞くのも…。」という雰囲気になったというのが実情かもしれない。彼女との間では、他に楽しく話せる話題がたくさんあったし、彼女がチラッとでも話したそうな素振りを見せたら私も食いついていただろうが、そんな気配がチラリともないので、まぁいいかと。一般女子の例にもれず私も恋愛ネタは嫌いではないが、一人くらいそうじゃない話題で盛り上がる友達がいるのもいいものだ、と思っていた。彼女は実家暮らしだし、バイクに乗ったりジムに通ったりと楽しく生活しているように見える。
そんな男友達のようなシンプルな付き合いに、この度新たな登場人物。マリエである。今日のお昼は、オフだった彼女に誘われ、マリエと2人で食事をしたのだ。彼女とプライベートで行動を共にするのは今回が初めて。職場ではちょくちょく話をしており、素直で可愛らしい女性という印象を持っていたが、今回話してみて、気になることが。
彼女が、ジュンの恋愛事情をしきりに話題にするのだ。
「これ、誰にも言わないでね。」
こういう導入で(自分の話でなく)人の話をされるのが苦手。誰にも言わない方がいい話なら、私にもしない方がいいんじゃないのと思ってしまう。まぁそこでピシャリとシャットアウトせずにずるずる聞いてしまった私も同罪である。
話の内容としては、どうやらジュンは不倫をしているのではないかと。ジュンとマリエは2人とも地元で小学校も一緒のため、共通の知り合いも多く、マリエはその知り合いから、ジュンの妻子ある男性との目撃情報を得たらしい。
「shriashは、ジュンから彼氏のこととか何か聞いてる?」
と聞かれたが、隠すまでもなく私は何にも知らない。その後も彼女は、しきりと
「ジュンにも幸せな結婚してほしい。不倫なんて男が得するばっかりでずるいよね。」
「私の結婚式にも来て祝ってくれたし、私も是非ジュンの結婚式に出たい。」
「ジュンのお父さんとお母さんだって心配しているだろうし。」←ローカルらしい発言
「やっぱり私たちが主婦だから、不倫のこと話しづらいのかな~。」
「shriashもジュンにいい人知らない?」
というようなことをくり返す。私は何と答えたらよいのか分からず、曖昧な相槌を打ちながらヴィシソワーズをすすり、マダイのポアレをつつく。さすがに
「ジュンももう33歳だもんね。子供2人作るんだったら…。」
と言われた時には、
「子供が欲しいって思わなければ、結婚は何歳でしたっていいけどね。」
と答えた。
う~ん、価値観の相違…。
言っておくが、彼女は普段から、人の不幸を話のネタにして面白がったりする意地悪な人ではない。むしろ、素直で優しい人である。私の妊娠が判明した時にも、一番に「おめでとう!」とギュッと手を握ってくれて、死者と接した時に魔よけになるという手鏡を私の白衣のポケットに入れてくれた。ジュンに対しても、仲がいい訳ではないけれど好意を持っていて純粋に心配しているのだ。マリエ自身がそれだけ自分の結婚生活に満足していて、無条件に結婚っていいものだ、子供っていいものだと思っているのだろう。それはそれですごい。
だが、いまどき自分と同年代の女性(格好もお洒落でいまどきな)とのランチで、親戚のおばさんが言うようなセリフを聞くとは思っていなかったので、正直戸惑ってしまった。自分がこれまでつきあってきた同級生の女性は、上のようなことを仮に‘本音では’‘一時的には’思ったとしても、一方では結婚して子供を育てることだけが女性の幸せじゃないと反発も感じて突っ張るし、間違っても口にしたりしないと思う。
ましてや今回の場合、心配している相手が目の前にいないのだ。本人が結婚したいのにいい相手がいない…と悩んで友達に相談しているのならともかく、彼氏がいるのかいないのか不倫しているのかいないのかもよく分からん段階。それを女友達2人が勝手にランチの席で心配してあれやこれや対策を練るのは、それこそ‘余計なお世話’以外の何者でもないと思ってしまう。
私は自分の旦那と付き合っている(!)というのでなければ、自分が主婦の立場だからというだけで不倫している友人に敵意を持ったりはしないけれど、そりゃ、まっさらな独身男性とつき合っているように友人に気軽にカミングアウトは出来ないだろう。彼女がすごく困っている様子もなく、黙っているのだから、噂で聞いても触れずにおくのも大人のマナーかな、と思うのだが。
ジュンとマリエ、どちらも好きだけれど、マリエの「今度は3人で食事しようね。」という提案は、とりあえず流そうと企む私だった。
同じ職場に勤めているが、私達は3人とも違う職種。ジュン(33才)は独身、私(32才)は既婚だが子供なし、マリエ(33才)は結婚して女の子2人のママ。
半年前から、ジュンと月一でご飯を食べに行くようになった。ナース以外のスタッフとの付き合いが初めてだったので、初回はちょっと緊張したが、妙にウマが合い、今ではすっかりただの女友達に。だが私たち、つい最近まで(産休に入るまで)互いのメールアドレスを知らなかった。次にいつ出かけるかは、職場で適当に決めていたので必要なかったのだ。月が変わったところで、仕事ついでにコソッと
「そろそろひな祭り(七夕、誕生日)だから美味しいもの食べに行こっか。」
とどうでもいい理由をつけては声をかけあい、適当に日にちを決める。当日は、私より遅くまで仕事をしていることが多い彼女が、携帯で終わったコールをし、敷地内に住んでいる私が駐車場に出て行って彼女の車に乗り込むという流れ。
会ったら会ったで2時間でも3時間でも途切れることなくしゃべりっぱなしなのだが、
「女どうしの会話で、そんなことってあり得るの?」
と彼に驚かれるように、‘恋愛ネタ’はほとんど出てこない。私の方は、彼女も話を振ってくれるので、昨日こんな下らないことで旦那と喧嘩をしたとか、そういう家庭内の軽い話はするし、彼女も笑って聞いているのだが、彼女の方の恋愛ネタはさっぱり出てこない。ジュンに彼氏がいるのかいないのかさえ、私は直接聞いたことがないのだ。最初の方で聞きそびれて(そんなこと最初から興味津々に聞くのも何だかね…。)何回も会って話をしているうちに、今度は「今更わざわざ聞くのも…。」という雰囲気になったというのが実情かもしれない。彼女との間では、他に楽しく話せる話題がたくさんあったし、彼女がチラッとでも話したそうな素振りを見せたら私も食いついていただろうが、そんな気配がチラリともないので、まぁいいかと。一般女子の例にもれず私も恋愛ネタは嫌いではないが、一人くらいそうじゃない話題で盛り上がる友達がいるのもいいものだ、と思っていた。彼女は実家暮らしだし、バイクに乗ったりジムに通ったりと楽しく生活しているように見える。
そんな男友達のようなシンプルな付き合いに、この度新たな登場人物。マリエである。今日のお昼は、オフだった彼女に誘われ、マリエと2人で食事をしたのだ。彼女とプライベートで行動を共にするのは今回が初めて。職場ではちょくちょく話をしており、素直で可愛らしい女性という印象を持っていたが、今回話してみて、気になることが。
彼女が、ジュンの恋愛事情をしきりに話題にするのだ。
「これ、誰にも言わないでね。」
こういう導入で(自分の話でなく)人の話をされるのが苦手。誰にも言わない方がいい話なら、私にもしない方がいいんじゃないのと思ってしまう。まぁそこでピシャリとシャットアウトせずにずるずる聞いてしまった私も同罪である。
話の内容としては、どうやらジュンは不倫をしているのではないかと。ジュンとマリエは2人とも地元で小学校も一緒のため、共通の知り合いも多く、マリエはその知り合いから、ジュンの妻子ある男性との目撃情報を得たらしい。
「shriashは、ジュンから彼氏のこととか何か聞いてる?」
と聞かれたが、隠すまでもなく私は何にも知らない。その後も彼女は、しきりと
「ジュンにも幸せな結婚してほしい。不倫なんて男が得するばっかりでずるいよね。」
「私の結婚式にも来て祝ってくれたし、私も是非ジュンの結婚式に出たい。」
「ジュンのお父さんとお母さんだって心配しているだろうし。」←ローカルらしい発言
「やっぱり私たちが主婦だから、不倫のこと話しづらいのかな~。」
「shriashもジュンにいい人知らない?」
というようなことをくり返す。私は何と答えたらよいのか分からず、曖昧な相槌を打ちながらヴィシソワーズをすすり、マダイのポアレをつつく。さすがに
「ジュンももう33歳だもんね。子供2人作るんだったら…。」
と言われた時には、
「子供が欲しいって思わなければ、結婚は何歳でしたっていいけどね。」
と答えた。
う~ん、価値観の相違…。
言っておくが、彼女は普段から、人の不幸を話のネタにして面白がったりする意地悪な人ではない。むしろ、素直で優しい人である。私の妊娠が判明した時にも、一番に「おめでとう!」とギュッと手を握ってくれて、死者と接した時に魔よけになるという手鏡を私の白衣のポケットに入れてくれた。ジュンに対しても、仲がいい訳ではないけれど好意を持っていて純粋に心配しているのだ。マリエ自身がそれだけ自分の結婚生活に満足していて、無条件に結婚っていいものだ、子供っていいものだと思っているのだろう。それはそれですごい。
だが、いまどき自分と同年代の女性(格好もお洒落でいまどきな)とのランチで、親戚のおばさんが言うようなセリフを聞くとは思っていなかったので、正直戸惑ってしまった。自分がこれまでつきあってきた同級生の女性は、上のようなことを仮に‘本音では’‘一時的には’思ったとしても、一方では結婚して子供を育てることだけが女性の幸せじゃないと反発も感じて突っ張るし、間違っても口にしたりしないと思う。
ましてや今回の場合、心配している相手が目の前にいないのだ。本人が結婚したいのにいい相手がいない…と悩んで友達に相談しているのならともかく、彼氏がいるのかいないのか不倫しているのかいないのかもよく分からん段階。それを女友達2人が勝手にランチの席で心配してあれやこれや対策を練るのは、それこそ‘余計なお世話’以外の何者でもないと思ってしまう。
私は自分の旦那と付き合っている(!)というのでなければ、自分が主婦の立場だからというだけで不倫している友人に敵意を持ったりはしないけれど、そりゃ、まっさらな独身男性とつき合っているように友人に気軽にカミングアウトは出来ないだろう。彼女がすごく困っている様子もなく、黙っているのだから、噂で聞いても触れずにおくのも大人のマナーかな、と思うのだが。
ジュンとマリエ、どちらも好きだけれど、マリエの「今度は3人で食事しようね。」という提案は、とりあえず流そうと企む私だった。
by shriash | 2010-07-27 04:47 | 雑談

