IE9ピン留め

困った後輩

 最近研修日がちょっと憂鬱。理由は、検査の時に私が指導している研修医の存在にある。

 彼は医学部卒業したてのピカピカ1年目ではない。医者になってから数年たっており(そういう意味では研修医とは言わないか。)既にXX科に属している。それが今更のように、何を思ったか胃カメラ大腸カメラのトレーニングをしようと思い立ったらしい。

指導日初日、内視鏡を教えて欲しいと言われて普通に胃カメラを指導したところ、

「これから毎回先生に付いていいですか!」

と身を乗り出すように言われた。……。あまりの熱心さにちょっと引いたものの、断る理由もなくうっかり頷いてしまい、以後私が研修に行く度にやる気満々の彼が待っている。はぁ~。

 私なんて消化器内科の専門医でもないし、内視鏡の経験年数的にも一番下っ端だし、多少面倒見がよい以外には指導医として私を積極的に指名する理由はない。全くない。それなのになぜ?彼の指導を重ねるにつれて、その辺りの事情が段々と明らかに…。

 彼は他の先生にあまり教えてもらえていなかったらしい。看護師さんの話では、むしろ邪険な扱いを受けていたとか。かわいそうな気もするが、原因はやはり彼のキャラクターが…。
悪い人ではないと思う。一応言葉も敬語だし、うっとうしいほどやる気満々だし。でもね、一言で言えば‘空気が読めない’のである。

 私は、この空気を読む能力というのは、研修医(もしくは現場で指導を受けようという人)にとって必須能力に思えてならない。自分は手技をやりたい、指導して欲しい、でも患者さんがいてやるべき業務がある以上、それはあくまでオプションであり、状況を見ながらなのだ。検査の件数がすごく多くてスタッフが切羽詰っている時、患者さんが指導に向かないなど、教えてあげられないシチュエーションは幾らだってある。研修医にやらせてあげるつもりで患者さんを内視鏡室にいざ招き入れたら、患者さんが思った以上にナーバスな方でピリピリしていて、急遽指導医が検査することになった、ということだってある。そんな時にすぐに状況を察して検査からさっと身を引いて指導医にバトンタッチしたり、聞きたいことがあっても忙しそうな時には質問を控える、指導医やナースがやるべき雑用をパパッとこなすなどの状況判断ができる研修医は重宝されて可愛がられる。余裕がある時には色々やらせてあげようという流れになる。チームの一員として安心して見ていられるのだ。

彼はその逆だった訳である。大腸カメラに付けば、こっちに余裕があろうがなかろうがお構いなしに質問してくる。

「今はもう、下行結腸に入ったところですかね?」
「今は、どういう動きをしているんですか?」

そして説明したことを聞いて

「ふんふんなるほど。あ、コツがまた一つ分かっちゃった。」

どことなく上から目線と言うか、腹が立ちません?(笑)ベテランの先生ならこの質問攻撃に対応できるのだろうか?(いや、でもそうなら干されていないはずだ)少なくとも私はそこまで大腸カメラを極めていないので、手技の一挙手一投足に理由を求められても答えられないし、うるさいと思ってしまう。

立ち位置も良くない。私の隣りに立っているのはまぁいいとして、近すぎる上に身を乗り出している。わざと肘鉄をかましちゃおうかなと思ってしまうくらい近い。他人に近付かれると不快に感じる空間をパーソナルスペースと言うらしいが、彼の立ち位置はもろに私のパーソナルスペース内だ。

きちんと注意すればいいと言われるとその通りなのだが、この‘空気が読めない’ことを注意するのは結構難しい。
「今こっちも余裕ないから質問しないで。」
とか言うと患者さんも焦りそうだし、
「もうちょっと私から離れて。」
も何だか言いにくくて…。

だがこれは言わない訳にいかない、という所も。それは選手交代の指示に従えないこと。彼が胃カメラを始めたものの、患者さんの咽頭反射(喉元でオエッとなる反射)が思ったよりも強い。これは私がやった方がいいなと判断。

「替わろうか。」

と小さな声で言ってみた。反応がない。そうこうするうちにカメラが胃の中まで来たのでちょっと様子を見ていたが、十二指腸に入ってから再び手こずっているので、もう一度言った。

「手を替えてみようか。」

いかにも取り上げられたという感じだと患者さんへの印象も悪いので、穏やかな提案風に。

「大丈夫です。」

彼はカメラを離そうとしない。患者さんがつらそうなので、私もここできっぱり。

「替わります。」

強制的にカメラ取り上げ。

この時には私もかなり怒っていたので、患者さんへの説明、レポート書きまで自分一人で行い(通常は研修医がやるのを横でサポートする)、患者さんが退室してから

「替わってって言った時にはすぐに替わってくれないと今後やらせてあげられないよ。」

と通達。これでもまだ優しすぎる気もするが、たまたまその場に居合わせた親しい女の後輩が

「あんなに怒りを露わにしている先輩、初めて見ました!」

と言っていたから、かなり表情には出ていたのだろう。私、家庭内ではあんなだが(どんなだ)家の外ではあまり負の感情は外に出さない方だと思うのだが、今回ばかりは敢えて怒っていることが伝わった方がいいと思い開き直った。

 彼が他の先生にあまり良く教えてもらえていない理由がもう一つ思い当たる。内視鏡トレーニングの目的が曖昧なのだ。やる気があって何でも見てやろう、どんどん勉強してやろうという姿勢そのものはいい。だけど…何でも‘やってやろう’となると話は別である。検査というのは相手=患者さんがいることだから。検査をやり始めたばかりというのは、どんな人でも多かれ少なかれ下手である。患者さんからしたら、ベテランがやるのに比べて余計につらい思いをしなくてはならない。それでも我慢をして頂くのは、ゆくゆく彼または彼女が一人前の検者になるためである。今回の彼の場合、彼は消化器内科になろうとしている訳ではない。内視鏡をこれから先も仕事の一部としてやろうとしている訳でもない。彼が内視鏡のトレーニングをすることのメリットは、内視鏡所見を読めるようになってXX科(消化器内科と関連はある)での仕事への理解が深まること。う~ん、微妙…。それなら何も彼が自分で内視鏡を握らないでも、私がやっているのを後ろで見ているだけでもいいような…。患者さんに敢えて辛い思いをさせてまで彼が内視鏡を握る必要がはたしてあるのか…。

 上手な注意の仕方、内視鏡のトレーニングを受けるべき資格の有無についてなど、いくつもの課題を与えてくれた彼。後者の問題については、場合によっては他の消化器内科の先生とも話し合ってみようかな。

# by shriash | 2011-06-05 05:26 | 診療所日記

イクメン離乳食デビューの結末は

 ここのところ疲れがたまっていたので、週末の朝はのんびり遅寝。(いつもと変わらず早起きしたベビーにベロベロ顔をなめられ、鼻を噛まれても、意地で寝続けた!)心ゆくまで寝て自然と目が覚めたのが10時半。すっきり爽やかで、気持ちよくたまった家事に着手。ざっと掃除機をかけて家の整理整頓。

 そうそう、赤ん坊の朝ごはんだ。冷凍庫の作り置き離乳食が底をついていたので、冷蔵庫の小松菜を2,3枚むしってくる。水道水を張ったボールに小松菜を浸して洗うこと2回。まな板に小松菜を移してみじん切りにしているところに旦那さんが登場。

彼「その小松菜、何回洗った?」

私「2回洗ったよ。」←ボールに浸して洗う提唱者は旦那。農薬を洗い流すためらしい。

彼「水は?どれ使ったの?」

私「水道水だけど。」

彼「う~ん、水道水で洗っても、最後はミネラルウォーターで洗い流した方がいいよ。放射能の問題があるからさ。」

私「……。」

彼「最後はミネラルウォーター使った方がいいってこの間も言ったよね。それからまな板の水はきちんと布巾でふき取った方がいいよ。」

な~んだか上から指示するような物の言い方に、カチンときた私。喧嘩するのも嫌なので、なるべく穏やかな物言いを心がける。

私「あのさ、離乳食、あなたが作って。」

彼「え!」

私「私、大ざっぱなO型であなたみたいに細かく気を配れないから。ここは細かいことに気を配れるあなたみたいな人が離乳食作ってくれた方が絶対いいと思う。育児担当はあなただしね。」

彼「え…。突然そんなこと言われても…。俺どうやって作っていいかわからないし。」

私「教える教える。」

冷蔵庫から、昨日オイシックスから届いたばかりの野菜を取り出す。かぼちゃ、玉ねぎ、きゅうり、にんじん、ほうれん草、小松菜。

彼「これ、全部?」

私「そう、全部!ほら、鹿児島に熊本に福岡、南の方から取り寄せたのばっかりだから放射能も少ないし、スーパーの野菜より農薬も少ないから安心だよね~。」

彼「安心だね…。」

私「この野菜を、まずボールに水道水を張って2回洗ってその後ミネラルウォーターですすぐんだっけ?その後全部みじん切りにして、電子レンジか鍋で軽く火を通すだけ。それを小分けにして冷凍庫に入れておけば、1週間分のそう君の離乳食になるから、楽ちんだよね。」

彼「……。」

明らかに気乗りしない様子だったが、渋々着手する彼。私は隣りの部屋でそう君と遊ぶ。どうやらミネラルウォーターで野菜を3回洗った様子。(笑)

彼「ほうれん草は放射線の問題があるからやめた方がいいと思う。」(奈良県産ですが)
 「そう君玉ねぎも嫌いみたいだから、玉ねぎは要れないでいいかな~。」

私「じゃあほうれん草も玉ねぎも入れないでいいよ。」何とか2種類減らすことに成功(笑)

彼「ねぇ、これ、全部みじん切りにするの?すっげぇ大変だよ。」

私「すっごい大変だよ。私毎週やってるんだから大変なのはよく分るよ。」

彼「これ、みんなやってるの?」

私「そう。その日の分だけ毎日やっている人もいれば、うちみたいに週末まとめてやっちゃう人もいるよね。それが面倒くさいなら、全部ベビーフードにしちゃうっていう手もあるけど。」

彼「……。」

私「ベビーフードの野菜は産地もどこだか分からないし、まぁミネラルウォーターで野菜を洗ってるとは思えないけど。」

彼「……。そうだ!ミキサーにかけちゃえばいいんだ!」

苦し紛れにミキサー使用を思いついた彼。早速野菜をザクザク切ってミキサーに放り込む。種類もおかまいなく全部ミキサーに入れて出来上がったのは…おうど色と、コケ色の、なんとも食欲をそそらない物体。小学生の頃に絵の具を面白半分で混ぜて行ったら、きれいな色を沢山混ぜたはずが何でこんな色に…ということになったが、その時の色にそっくりである。匂いも何だか。


私「…あんまりドロドロだと、噛む練習にならないね。」

彼「今は噛む必要なんてないっ。歯が生えてきたら勝手に噛めるようになる!」←乱暴です。

こんな時には資料参照に限る。私の教科書『これで安心・離乳食事典』を持ってくる。

「9か月の離乳食は…固すぎず柔らかすぎず、歯茎でつぶせるくらいの固さが適当です、だって。」

「ふ~ん…。」

この辺りはでお仕置きは終了。

 要は、毎週末離乳食をたくさん作り置きする作業がいかに大変か、彼に実際にやってみて分かってもらいたかっただけなのだ。仮にもイクメンを標榜する以上、妻が週末にせっせと作った冷凍離乳食を平日に電子レンジでチンしてあげるだけで「赤ん坊にご飯もあげてます!」なんてさらっと言って欲しくない!野菜をミネラルウォーターで洗うのだって、言われればその通りにするけれど(面倒くせ~なと思いつつ)命令や指示されるんじゃなくて‘お願い’されるだけでこっちの気持ちも全然違うのだ。狭量だと言われても仕方ない、これが私だ。


1週間分の離乳食

彼も頭の中でとっさに損得を計算したに違いない。市販の何が使われているか分からないベビーフードを使うのと、自分が延々とみじん切りに取り組むのと、妻を適当におだててお願いしてやらせるのと、どれが一番安心で自分にとって得か。

彼「悪かったね。大変だけど、よろしく頼むよ。」←気持ち悪いほど低姿勢。反省が早いのはいいことだ。

私「わかればいいのよ。(エラそう)後は私がやっておくから。」

ということで、ミキサーにかけられた大量の野菜の液体は、私が引き受ける。鍋にかけて火を通して、片方はかつおぶしとすりごまで和風に。もう片方はミルクと粉チーズ、刻んだ鶏のササミを入れてシチュー風に。

 今週はあんまり顎を使えなくてごめんよ、そう君。悪いのはお父さんだぞ。

# by shriash | 2011-05-28 15:20 | 子供

来年以降の勤務先

先日、事務長から声をかけられた。

「来年以降の勤務について、週明けにでも部長が先生とお話したいそうです。」

キタ~~~!!!
 来年度以降の勤務先について、そろそろ本格的に検討しなくてはと思っていたのでいいタイミング。

 そして週明けの先日、病院の会議室で院長・部長・事務長と面談。一緒に働いて気心知れた顔ではあるが、心なしかどの顔も緊張…。

部長「今までも雑談の中で『ずっといて下さいよ~。』なんて言っていましたが、一応これが正式な打診ということで。ぜひ来年度以降もこの病院で働いて下さい。」

院長「まぁこの場ですぐに結論を出さなくてもいいし、逆にここで即答されるとこちらも困るし。」

つまり、今日はこれからおいおい交渉していく最初の一歩ということなのだろう。

慢性的な医師不足の状況で、公募という形で全国的に医師を募ってはいるが、なかなか思うように応募がない。時折応募があったとしても、年齢やらキャラクターやらに不安要素が多く、なかなかお願いするところまでいかないらしい。 話を聞いていると、すごくハードルを高くして選り好みしている訳ではないのだ。私から見ても『え~~~。』と思うケースばかり。よその病院でさじを投げられ(これは他から入手した情報)検査にも刺し物(針を刺して処置をするような手技)にも全く自信ありませんが、地域に尽くす意欲はあります!とか(意欲だけじゃね…)、当直は一切せず時間外には応じないけれど常勤医として働きたい(その先生が日中に入院させた患者さん、私が見るんですか?)とか、応募してきた時に一番に確認してきたのが「宿舎に全自動洗濯機が置けるスペースはありますか?」だったとか、はっきり言って「そんな医者ならいない方がましだ~!」と言いたくなるようなケースは多い。最近は医療現場のオーバーワークがメディアに取り上げられるようになっているが、一方では責任や負担も大きい総合病院の常勤医をやめてフリーになる医者は少なからずいる。やりがいや使命感よりも、割り切ってQOL(生活のゆとり)やお金に重点を置くというところか。変な話だが、フリーの医者が細切れにバイトをした方が、常勤医よりも給料の額面が高くなるという逆転現象が起こることもある。色々な事情でそのような選択肢を取る人がいるから一概にはいい悪いは言えないし、そのような医師が皆が皆能力が低い訳ではない。だが採用を検討する事務方の実感として、バイトを長期間続けていたり一カ所の病院に固定せず転々と移動をくり返している(医局派遣ではなく本人の意志で)医師は、採用する上でちょっと要注意らしい。この辺は、医師に限らず会社員の採用にも共通するところがあるのではないか。

またメールのやり取りや30分や1時間程度の面談では、その医師の人柄や働きぶりは全て分かる訳もなく、一度正式に採用したらよほどのことがなければクビには出来ない。自然とここで働いていた医師に残留を求めるか、医師の知り合いの医師などである程度人柄を確認できる線で当たるしかないということになる。私のところに残留のお願いがあったのはそんな流れの上にあるのだ。

なにぶん「正式な打診の第一歩」という雰囲気なので、こちらとしてもあまり細かい条件に踏み込めずに終わった。年収も、公募では○○~○○万というようにかなりの幅があって、自分の場合にはどの程度になるのか、今のオンボロ医師住宅は建て替えられる見込みがあるのか、医者が増えれば夏季休暇はもう少し長く取れるようになるのか、などが私が知りたかったことである。

見栄っ張りなのだろうか。本当はズバリ年収が一番聞きたかったのだが、あんまりお金にがっついていると思われたくないという気持ちで、年収については聞けなかった。そのうちおいおい確認しよう。

 今の病院に残る(Aコースとする)以外の選択肢としては、(Bコース)研修先の総合病院、(Cコース)出身大学という2つがある。いずれの病院でも、総合診療的な分野で働くことになる。研修で行っている総合病院は、週一で一緒に働いている先生方に声をかけて頂いた。研修医の時にお世話になっていて知り合いも多いし、地域的にもなじみがある。周りに医者が多くて勉強にもなる。ネックは…ちょっと忙しすぎることかな。その病院に勤めている後輩の話では9時10時に帰るのが普通だし、あまりにも子供と接する時間が少ないのが…。Cコースは、学生の頃にお世話になった教授から声をかけて頂き候補に挙がった。ただ県をまたいでの大移動になるし、海から遠い、両方の実家から遠いなど、総合的に考えてちょっと難しい。つまり私の中での有力候補はAコースかBコース。旦那さんはと言うと、これはもう間違いなく今の病院残留を希望。私が家にいる時間が長い方が断然楽ですから(笑)。

 今ののんびりめの病院にいて「まだ若いしもうちょっとアクティブな病院で忙しく働いた方がいいのかな?」と焦る気持ちと「うちの病院にいたってその気になればいくらでも勉強はできる!要は本人の意欲の問題だ!」と思う気持ちで揺れに揺れている。自分の中でのデッドラインは7月頃。もうちょっと悩みます。
 

# by shriash | 2011-05-22 11:55 | 雑談

近況報告 ざっくりと。

大変ご無沙汰しております。

最後のブログでコメントを頂いた方、気持ちのこもったコメントを頂きっぱなしでお返事もせずに間があいてしまい、本当に申し訳ありません。自分の人でなしぶりに自己嫌悪を感じています。そして更新がないか時折覗きに来て下さった方にも、今後も治りそうにないむらっ気をお詫び致します。
近況報告をしてみます。

最近の一日の流れ)

『朝7時起床
 犬の散歩、朝食、化粧、身支度を整えて7:50に出勤。敷地内住宅のため通勤時間は徒歩3分。
8-9時 カンファ、病棟回診
9時~11時半 外来、内視鏡・超音波検査など
11時半-12時 病棟
12-13時半 昼休み 自宅に戻って昼食、赤ん坊と遊ぶ、ついでの授乳して寝かしつけると旦那さんに非常に喜ばれる。
13時半-16時過ぎ 外来、訪問診療、健診など
16-17時 病棟業務、家族との面談、カンファなど
17時-18時 時々製薬会社の勉強会
帰宅後 夕食作り 大人の分と離乳食と並行
炊飯器でご飯が炊けるのが40分なので、最初にご飯を炊いて炊き上がるまでにおかず作り
18時半-19時半 夕食
19時半-20時 旦那さんが赤ん坊を風呂に入れ、終わったら私が受け取る
20-21時 赤ん坊に絵本を読んで授乳して寝かしつけ
21時-22時 皿洗い、時間があれば娯楽タイム(読書とインターネット)
22時-24時 奥の部屋で勉強 旦那さんはリビングで腕立て・ヨガ
24時 就寝 』

朝4時起きをトライした時期もあったが、アラームと共に私が起きると赤ん坊も一緒に起きてしまい、勉強どころではないので今のところは夜勉強に戻っている。子供のためにはなるべく生活のリズムを整えて…と心がけるので、すっかり規則正しくなってしまった。21時過ぎに赤ん坊が眠ると、やれやれ…という感じで力が抜けて、疲れている時はそのまま眠ってしまうこともある。最近は旦那さんがジムに入会したので、私が当直(週に2-3回)でない夕方にはジムに行くので、その時は私が赤ん坊を風呂に入れて寝かしつける。

週末は色々。一日ずつお互いフリーにして好きなことをすることもあれば、2日とも家族3人で過ごすこともある。自分がフリーの時には、図書館や美容院に行ったり本屋さん→喫茶店が定番。先日は『八日目の蝉』という映画を見てきて非常によかった。家族で動く時は、今のところ小さすぎてあまり遠出をする気になれないので、たいてい近所のショッピングモールやスーパーで必要な物を買ったり、公園を散歩するくらい。それから平日の間にたまった家事を片付けたり、金曜日にオイシックスから届いた野菜を調理して小分け冷凍し、1週間分の離乳食にする。

 充実している反面、出産前のようにダラーッと休む、という時間が極端に少なくなったので、何気に疲れがたまっている気もする。1ヶ月くらい前に胃腸炎で入院した年配の患者さんの強毒病原菌を貰い受けて吐き気下痢に襲われたのを皮切りに、咽頭炎、鼻かぜ、気管支炎と治っては新たなウィルスをもらいという感じでなかなか本調子に戻らず。たまには何にもせずにグダ~ッとしたいかも。

 仕事はあいかわらず楽しく楽しく、でも時々疲れたりムッとしたり。今の病院も3年目でだいぶスタッフとの気心も知れるようになったので、カンファでも言いたいことを言えるようになってきた。そろそろ来年以降の身の振り方を決めなくてはいけないので、色々考えては悩む日々。

 赤ん坊はスクスクと成長中。地震と原発のゴタゴタに気を取られている間にハイハイで移動した?と言っていたら、あっという間に高速ハイハイをするようになり、ヨロヨロとつかまり立ちをし、今では壁に軽く片手を添えて立ちながらもう片方の手で面白そうな物を物色するように。私の本棚の本は片っ端から取り出され、カバーを剥がされ、端っこをガシガシと食べられている。顔も利かなそうだし、かなりのやんちゃ坊主になりそうな気配…。その利かなそうな顔だが、ものすごく私似らしい。(自分の顔って自分ではよくわからないもの。)職場の人があんまり私に似ていると口々に言うので、旦那さんが臍を曲げて育児の士気が落ちることを懸念して、鼻の高さは旦那さん譲りだと主張している。最近の育児のキーワードは、モンテッソーリ、どんぐり倶楽部。

 そろそろ夏休み。7月1-4日、3泊4日で沖縄旅行に行くことにした。ホテルはカフーリゾートフチャク。海を見ながらのんびりしてくる予定。実は2月の連休にも2泊3日で沖縄に行く直前まで行き(ホテルと航空券は抑えた)結局大きいレンタカーが取れずに断念したというイタイ経験があるので、本当に行けるんだか何だか疑心暗鬼。

 そんな訳で、またそろそろ書きたいな…と思うことがたまってきたのでボチボチ再開します。気まぐれで恐縮ですがどうぞよろしくお願いします。

# by shriash | 2011-05-20 22:14 | 雑談

何気ない暮らしを

 原発の影響を心配して実家に預けた赤ん坊は、3月24日に実家に引き取りに行ってきた。長い経過となりそうで母子離れ離れもつらいし、実家のある千葉県の水道水からも放射性物質が検出されたことがきっかけに連れ帰ってしまったのだ。

 9日ぶりに親子3人と犬2匹の生活が戻ってきた。朝も夜も赤ん坊の笑顔、泣き顔がすぐそばにあること、泣いている子供を自分の手で抱きしめてあげられることがこんなに嬉しいことだとは。家族の誰一人欠けることなく、自分の家で、電気もガスも水道も使えて生活できること、仕事に通えること。これまであたりまえだと思っていた事実のありがたさに気付く。そしてその全てを奪われてしまっている方が多くいることを考えると、本当に胸が痛む。

…現状に感謝して親子仲睦まじく暮らせばよいものを、人は足ることにすぐに慣れ、足りないものを見つけるのが得意なもので。ここ数日のわが家は、何だか険悪ムードである。

 ケンカのきっかけは些細すぎて思い出せないくらいだが、彼が震災後からストレスをためていることは間違いない。もうとにかく、イライライライラしているのがわかる。

 これまで彼の育児疲れを癒してきたストレス解消法と言えば、酒・タバコ・ギャンブルではなく『サーフィン・釣り・実家帰り』である。サーフィンも釣りも今住んでいる所では出来ないので、週末ともなると泊まりで実家に帰りアウトドア三昧、ついでに仲の良い弟のプレハブ部屋でワンピースのDVDでも見ながらグダグダする、というのが定番だった。

 それが震災と原発事故で一変。実家の地域は東北に押されてあまり報道されていないものの津波の被害もあり結構な被害を受けた。避難地域ではないものの原発からもあまり離れておらず、海産物から放射性物質も検出されて漁業も凍結した状態。こんな状況では釣りもサーフィンもない。数か月後、数年後には出来るようになるのか、見通しさえ立たない状態。

「せめて実家にでも帰って家の片づけでも手伝ってきたら?何ならそう君も連れて3人で行こうか?」

と持ちかけるも、

「そう君を連れていくなんてとんでもない。俺が行くって言っても、俺の体についた放射性物質が車に入って…。やっぱりダメだ。」

と却下。

 そう、彼のストレスは、趣味が楽しめないことだけではない。放射線からわが子を守らなくてはと始終気を使っていることもその一つなのである。彼はかなり神経質な方だ。放射性物質という訳のわからないものが相手なら、その警戒ぶりは言うまでもない。

赤ん坊が実家から戻ってきた日、外気が入らないようにリビングとキッチンの換気扇はエアパッキンとガムテープで封じられ、当初は空気が回るからとファンヒーターも空気清浄器も使用禁止だった。洗濯物も当然室内干し、犬も1週間くらいは全く散歩に出してもらえなかった。
スーパーに行けば

「その白菜、○○県産?○○県って、福島から近い?」

と細かくチェック。警戒エリアは関東全域に及ぶ。魚は国内全て購入禁止。

 ある晩、そう君を湯船に入れていた彼が、「あ!」と叫んで風呂場の換気扇を回し始めた。台所の換気扇を密封していた人とは同一人物とは思えないその行動に、どうしたのか聞くと

「水道水に放射性物質が含まれているから、風呂場の蒸気も吸い込まない方がいいかと思って。そう君、しばらくお風呂に入れない方がいいかな~?」

これには思わず笑ってしまい、

「外には放射性物質が舞ってるけど換気して大丈夫?」

と聞いたら、しばし沈黙した後に、換気扇を止めていた。
変なところで抜けているのはこれだけではない。雨が降った夜、寝室でやけに雨の音が大きく聞こえるな~と思ったら、寝室の上の窓が開いていたのだ!障子だけ閉まっていたので気づかなかったが、震災後からず~っと開いていたのは間違いない。私は身長的に開けられない高さなので、彼の仕業である。(私じゃないのが救い…)換気扇密封したのに窓が開いてるって…。

 ちょうどいいと思い、彼に言った。

「心配なのはよく分かるよ。私だって心配だもん。でも、体への影響は放射線だけじゃないから。犬を家に入れっぱなしにしていたら粗相して家が不潔になるし、そうすると犬も人も病気にかかりやすくなるよ。犬もストレスたまってそのうち赤ん坊に噛みつくかもしれない。もしそう君お風呂に入れなかったら、体があったまらないし風邪ひきやすくなるし。あんまり心配しすぎると普通の生活が送れなくて、放射線以上に体に悪いから、最低限気をつけて、後は普通にしようよ。」

私の言い分を彼も分かってくれて、それ以来洗濯物も屋外干しになったし、犬も定期的に外に出すようになった。

ただ、彼はとにかくそう君が大切で、そう君が将来発癌でもしたらと考えるといてもたってもいられないのだ。赤ん坊を実家に預ける時、彼はミネラルウォーターを持参しようかどうか迷ったらしい。でも千葉県だから大丈夫だろうと持参せず、ミルクは水道水で作った。千葉の水道水からも放射性物質が検出されたと報道されたのはその後のことである。9日間だけど赤ん坊に水道水を飲ませてしまったということを、彼は自分の責任だとずっと悔やんでいる。

病院の勉強会で『知識を得て正しく怖がろう』というタイトルで放射線について学んだが、私だっていまだに正しく怖がれているのか自信がない。ニュースでも、専門家の意見は‘すぐには健康に影響がない’の連発。発癌は5年後10年後に数が増えるから怖いのではないか。情報はいつだって後出し。冷静に対応するよう盛んに言っているが、冷静に考えてこの事態は異常である。職業柄ほんの少し彼より専門に近いところにいる私だってサッパリわからないのだから、彼が動揺して、愛する息子を守ろうと意味わからない行動に出たって過剰反応だと笑うことなんて出来ない。その前に、本当にそれが過剰反応なのか、5年後10年後まで断言できない。彼だってジレンマである。誰よりも自然が好きで、早くそう君を連れて海に行きたい、山に行きたいと楽しみにしていたのは彼である。それが、今では放射線を恐れてちょっとしたお散歩さえ考えてしまうのだから。

そうそう、わが夫婦の険悪ムードは、一応解消した。海に入れない分、彼の基礎体力作りにわが家の予算を割くということで和解したのだ。数日前にはパーフェクト・プッシュアップという、腕立て伏せを効果的に行える器具が到着。何でも米軍特殊部隊で使われているとかで、彼いわく‘やばいぐらい効く’らしい。うさんくさいDVDがセットでついてきて、筋肉ムキムキの白人がやり方を指導してくれる。彼も早速プログラムを組み、一日計120回の腕立て伏せを生き生きとこなしている。ちなみに、

「すごい効くからshriashもやってみなよ!」

と強引に勧められて試したが、私は一回も出来なかった。

「腕立て1回も出来ない人って…いるんだ。」

と心から驚かれたが、腕立て一回も出来なくたって赤ん坊は抱けるぞ。
 
 5月からは、近所のスポーツジムの会員になることも決まった。月々12000円でジムもスイミングも行き放題。別に今すぐ行ってもらって構わないのだが、地震の影響でジムが5月にならないと開かないらしい。平日の夕方も私が当直でなければ彼にジムで汗を流してもらい、せいぜいストレスを解消してもらおう。
 東北とは比べものにならないので不満を言っては申し訳ないけれど、でも日々の暮らしが脅かされているのも事実。早く安心できる暮らしを、願う。

# by shriash | 2011-04-10 05:02 | 犬も喰わない喧嘩録

国際元年

 今回の文章は、恥ずかしながら自分の情けない気持ちを忘れないためだけの記録です。

 震災で世界中から支援が届いている。義援金、支援物資、レスキュー隊などのマンパワー、そして祈りや応援のメッセージ。それらの事実を知り、ありがたいと胸が熱くなると同時に、恥ずかしさで穴があったら入りたくなる。

テレビで東北の惨状を目の当たりにした直後、旦那さんから

「こんな時には世界中から応援が来るのかな?」

と言われて初めて、自分がこれまで世界の窮状に無関心だったことに気がついた。

 東北の状況は想像を絶するほど厳しいのだろうが、世界にはこれほど大きな災害に見舞われなくてもどうしようもなく貧しく、劣悪な環境や病気や家族との理不尽な死別が日常的にある国が数多くある。先進国と言われる国々でも、先日のニュージーランドのように、かつて自分が旅行をしその美しさに心打たれた国が被災したこともある。

そういった国の現状に対して、これまでの私の態度はどうだったのか。今回世界の多くの国の人が日本に心を寄せてくれた何十分の一、何百分の一かでも、関心を持ち、自分に何ができるかを考え、実際にアクションを起こしたか?

…恥ずかしながら、否である。全く。

遠い所で起こっているのをいいことに、スーッと目を背けてきた。

学生時代、一生懸命英語を学んだのは何のためだったのか。

親から借金してまで世界中を旅行したのは何のためだったのか。

アジアの医学生と友達になり連絡を取り合ったのは何のためだったのか。

 世界を直接見て、人と接して、多くのことを体験したのは、自分の経験を増やすためだけ、あわよくば世界で活躍したいというエゴイスティックな目的から来ていたことがよく分かる。世界に目を向け、そこに住む人たちを身近に感じ、心を耕すに至らなかった自分が、今本当に恥ずかしい。

 自分の中で今年は国際元年。

 まずは目を向けること、関心を持つこと。自分だったらと想像すること。自分に何ができるか考えること。そして小さな一歩でもいい、実際に動いてみること。

今7か月の赤ん坊が物心つくようになった時。世界に対して少しでも恩返ししている自分の姿を、子供に見せてあげられる親にならなくては。

 もちろん足元を見つめることは大切。今ここで目の前の患者さんやご近所の方にできること、東北の方のために出来ることも、考え続けていくつもりだ。

# by shriash | 2011-03-30 23:15 | 犬も喰わない喧嘩録

怒りのちんすこう

 今日、外来にちんすこうが置いてあった。

「ちんすこうだ~~♪」

好物に思わず顔をほころばせ、手を伸ばしたところで看護師さんに

「それ食べると、師長さんに怒られるよ。」

と言われた。え(((( ;゚Д゚)))

 どうやら震災後に沖縄に行った看護師Wさんの土産らしいのだが、師長さんがそれに大層ご立腹らしい。若干八つ当たり気味にちんすこうを食べたナースを怒ったとか。(←こっちは冗談)

 沖縄となるとおそらく2泊3日だから、19~21日の3日間だろうか。震災発生直後に電話したとしても、既にキャンセル料が発生している時期なのかな?こういう大災害の時期にもキャンセル料ってかかるもの???旅行好きとしては、他人事とは思えない出来事に思わず興味津々。

 師長さんが怒ったのは、「この未曾有の災害時に不謹慎な!」という自粛ムードからではなく、単純に「シフトが回らないんだよコラ!!」という理由かららしい。普段から一緒に仕事をしていれば分かるが、師長は気分屋ではないし、理不尽に怒ったりする人ではない。

 その場にいなければなかなかピンとこないと思うけれど、今回の震災後の数日間、スタッフは文字通り不眠不休で働かざるを得なかった。医者も看護師も事務員も守衛のおじさんも、スタッフ総動員。

 老朽化が進んで今にもつぶれそうな病院がグラングラン揺れて病院中がグチャグチャになり、電気も水道も止まった状態で3日間。余震ですぐに患者さんをすぐに担ぎ出せるように、ホールの床に患者さんをズラッと寝かせるしかなかったし、胃ろうから栄養を入れていた患者さんも水が使えないから点滴に切り替えるしかなかった。

 口から何とか食事を取れる人でも、自分ではシャキッと座っていられない人もいる。普段なら電動ベッドをウィーンと上げておしまいなのだが、停電下では食事の間中患者さんの背中を自分の体で支えていないといけない。食事介助をする役と体を支える役と、一人に2人の人出が必要なのだ。

 足腰が元気な患者さんなら問題ないかと言うとそうでもない。認知症の患者さんも不安な気持ちになるのか、

「ちょっと私は家に帰ってきます。」

などと言いながら病院の入り口に向かって歩き出している。少しも目が離せない状態。無理に止めようとすると

「何をする!わしに触るんじゃない!お前のことはしかるべき機関に報告するぞ!」

と激昂したりするので、かわるがわる人が付き添っては駐車場をグルグル歩いたりするのくり返し。(重症患者さんも含め、この方が一番手がかかったような…。家族はなかなか来てくれないし…。)

そうこうしている間にも、救急車がバンバン患者さんを運んでくる。病棟や外来も数日後には使うのから、どんどん片づけなくてはいけない。

…つまり、普段とは比べものにならないほどのマンパワーが必要だったのだ。師長自ら動き回っていたのは言うまでもない。震災の翌日に見たことのない若者が割烹着姿でお年寄りの食事介助をしていて、もうボランティア?なんて感心な若者♪と思っていたら、師長の息子とその友人であった。高校を卒業したばかりでさぞ遊びたいだろうに、師長の「あんたたち、手伝いなさい!」という喝できちんと手伝いに来るのだからいい息子である。(師長がよほど怖いのか)

 以前から管理者会議の度に師長が

「看護師をもう一人雇ってもらわないと、シフトが回りません!」

と事務長に言っているように、現場は慢性的な人手不足でもある。今回の震災のバタバタで更にそれに拍車がかかって、どうやって看護師を回すか、師長はさんざん頭を悩ませていた。震災後1週間ほどは非常事態のため通常のシフトは返上とせざるを得なかったが、それもそろそろ限界。看護師にもそれぞれ家族がいるし、働きづめの看護師を何とか順番で休ませてあげたい。

 だが、どんな現場にも問題意識を持っている人もいればそうでない人もいる。

 震災直後、Wさんには一向に電話がつながらず(これは仕方ないが)、病院がどうなっているか様子を見に来ることもなく、3日間安否が確認できずにスタッフに心配されていた。怒涛の3日間が過ぎ彼女の本来の出勤日になって、震災後初めて笑顔で登場。本人や家族が被災した訳でもなく、たまたま遠出をしていて帰れなくなっていた訳でもなく、‘普通に’家にいたんだそうで。考え方はそれぞれで、出勤日でなかったから来なかったのに何が悪いと言われればそれはその通りだが…。若い人なら仕方ない、社会人の基本、ほう・れん・そうについて彼女に教えてあげてと言わないで下さい。彼女はもうすぐ定年です。

その挙句に、次の週末に

「キャンセルするの忘れちゃったので沖縄行ってきます♪」
(忘れたってことはキャンセルできたんか。)
とのセリフを残して3日間いなくなってしまった。師長が怒りたくなるのも分かる気がしませんか?沖縄単発ではなく、震災直後の動きとセットで師長の怒りを買ったのではないかと踏んでいる。

 観光地はキャンセルが相次いで大きなダメージのようだし、被災が少ない地域はあまり自粛せずにどんどんお金を使って下さいなどと言われているが。自分だったらどうしていたかな…と考えてしまった。時期が時期だし、他のスタッフの勤務状況などを考え、キャンセル料が発生しないなら間違いなくキャンセル。キャンセル料が発生したとしたら…う~ん。最終的には、自分の職場での評価とキャンセル料金を秤にかけて決めることになるんだろうな。今の自分なら、泣く泣くキャンセルかも。うん十万円で「肝心な時に使えない人」という称号を買いたくない。

 あ、ちんすこうは美味しく頂きました。ちんすこうに罪はないもの。
 

# by shriash | 2011-03-23 23:31 | 雑談

強くて優しいサポーター・台湾

立て続けてのUpになるが、どうしてもこの感動を同じ分かち合いたくて…。

台湾は、世界の中でも1,2を争うほどの親日国である。日本に統治された歴史があり日本語教育を受け流暢な日本語を話すお年寄りがいる一方で、若年層にはハーリースー(日本を食べる民族という意味?)という言葉があるほど日本のファッションや文化が大好きな人達がいる。台湾には何度も行っているが、行く度に見ず知らずの台湾人が日本人に向ける温かく親しみある眼差しに驚かされる。

今回の震災にあたって、いち早く台湾救助隊が来日したが、民主党政権に足止め(中国に遠慮して?)されて二日間も待機させられている。

一方台湾では日本への支援を呼びかけるチャリティ番組が放送され、集まった個人からの義捐金が20億円を超えたとの報道があった。(ちなみに台湾の人口は2000万!)あまりにも力強く優しい応援に、日本人としてお礼を言いたい!と台湾人の友人ペギーにメールを書いた。彼女とは学生時代からの付き合いで、千葉の実家にも以前の勤務地にも泊まりに来たことがある。(以前ブログで彼女のことを取り上げたことがある)下が彼女のお返事。勝手に載せちゃって…いいかな。いいよね。

(ペギーのメール)
shriashへ
メールを書いてくれて本当に嬉しかった

地震と津波のせいで 大好きな日本を破壊されて 悲しかった

実はこの前 shriashを心配して 電話するかどうか迷ってたのに 
今せめて shriashの家族の皆 無事でよかった

台湾は私と同じ 日本が大好きな人が一杯いるから

皆 いつでも 応援していますよ

寄付することは ただの一つだけの私たちできることから

日本頑張ってっていう気持ちを心から伝えたいから、、、

実はもともと 五月の末主人と一緒に日本へ行くつもりなのに
今はたぶん 無理だな、、、会議もキャンセルし
でも 日本の皆は絶対頑張って回復するって信じてますから
早くのいつか また日本に行きます!
 
shriashも 頑張ってね 仕事と家庭
娘(それとも息子?)さんも 可愛いでしょう!
私と主人も頑張っていますよ、、、子ともも欲しいから

またいつか 会おうね 日本で 台湾でもいい
R君とshriashパパとママを私の代わりに挨拶してくれてね!
Peggy


本当に優しくて…涙が出そう。

台湾の有名な歌手が結集して日本のために歌ってくれている画像↓
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=D9uyJRBQoJI

# by shriash | 2011-03-21 16:27 | 雑談

地震 (その4)

3月16日(水)
朝、胸が張って搾乳をしながら気持ちが滅入る。子供に会いたい。せめて犬が母乳飲んでくれないかな…と犬にやったが、匂いをかいだ挙句にそっぽを向かれた。

朝8時から管理者会議。病院の耐震状況の審査をしてはという院長の申し出に対し、ダメ出しされても建て替えできないから審査しないという事務の答え。それでいいの…。

心配していた東北の知人が、5日目にしてヘリで救助されたことが判明。無宗教な自分でも、神に感謝したい気持ちになる。長いこと付き合っていた婚約者と順調に結婚していれば、私は東北に嫁入りしていたので、今回の東北の被害は全く他人事ではない。また被害が大きかった東松島に住んでいた従妹一家は、父いわく避難者名簿に名前が載っていたらしい。命が助かったことには安心するも、どれほど寒く不自由な生活をしているだろうと胸が痛む。東北の被害のことを思うと、今の状況を不便だと思うことさえ後ろめたく思う。

午前午後とも外来。

共働きでなかなか食料を調達しに行けず内心焦っている看護師数人を前に「うちには腐るほど食べ物があるから…。」と笑顔で行った看護師がいて、一瞬不穏なムードになったとか。う~ん、悪意がないのはわかるが、みんなピリピリしているから発言には注意。

一方で、看護師Yさんがうちの赤ん坊にとドラッグストアで紙おむつ2個と離乳食を買っておいてくれた。Yさんこそ、前日に

「お父さんも私もなかなか買い出しに行けなくて食べ物がなくなってきて不安。」

と言っていた人。彼女にも食べ盛りの子供3人がいて、家計も袋分けでしっかり切り詰めてやっていると聞いたのに、ようやく買い出しに行けた状況でよその家庭の買い物(しかもオムツってかさばるのに…)をしてくれる、その度量の深さ、思いやりに、涙が出そうになった。自分もそういう人になろう。

教訓3)有事にこそ人の真価が問われる。

赤ん坊は、実家でおもちゃを買ってもらい、機嫌よくしているとのことでちょっと安心。
夕食:お好み焼き
いつ地震が来るか分からないので22時に布団に入る。(すぐ外に出られる服装で)

3月17日(木)
 今日は研修先の病院へ。

 研修先の病院の地震によるダメージが大きく、ショックを受ける。そんな中でも
「重症者は受け入れるから!」
と言って懸命に働く先輩医師を前に、自分も頑張ろうと思う。また別の女医さんは3月11日に無事出産したと聞き、胸をなでおろす。
昼食:病院の食堂で天丼(温かい物は美味しい…)

 研修先での検査は大腸カメラのキャンセルが相次ぎ(そりゃそうだ。こんな不安定な時期に大腸カメラやる方がちょっと…下剤2リットル飲んでる心境じゃないよね。)午後は15時に早々に帰宅。帰りに洋菓子店が開いていたので、昨日オムツを買ってくれたYさんにお礼のお菓子を買う。
 夕方、彼のお兄さん夫婦が(放射線を懸念して)子供を親戚に預けたとのことで、帰りに家に寄る。電話で無事だとは知っていたが、顔を見るとやはり安心する。

3月18日(金)
朝食:レトルトカレー

外来始まったところで旦那さんから
「水道水にも放射線が…。」
心配はわかるけれど、外来中ですから!
お腹の調子が悪く、外来中何度かトイレに立つ。昼に帰ると彼も頭痛で寝ている。お互いに疲れが出ているのだと思う。
昼食:インスタント焼きそば
午後:3歳児検診(いつもより少ないのは地震の影響??

3月19日(土)
千葉県の実家の赤ん坊に会いに行く。ガソリンスタンド2時間待ち。
実家に着くと父が1階で仕事をしており、
「赤ん坊は上で寝ているよ。」
とにっこりする上で、赤ん坊が泣いている。父は年のせいか耳が遠いのだ。これですっかりうちの両親の子守に不信感を抱いた旦那さん、最終的に私の実家に子守役として残ることになった。母は子守にかかりっきりだったので、彼が残ると言うと喜んだのでまあいいか。

3月20日(日)
旦那さんと赤ん坊を実家に置いて私は戻ってくる。そんな訳で状況が落ち着くまで、私は家に一人。ちょっと寂しいけれど、旦那さんが近くにいれば赤ん坊は安心。

# by shriash | 2011-03-20 18:40 | 雑談

地震 (その3)

3月14日(月)

 朝のカンファレンスで今後の病院の対応を話し合う。非常事態のため、急を要さない(状態が落ち着いている方の)訪問診療や検査は中止とすることが決まった。外来も他の病院やクリニックが診療しておらず患者数が激増することが予想されるため、落ち着いている定期外来の方には診察なしで定期薬を処方することに決まった。(ここだけの話、患者さんの話を聞かないって…楽。)薬は補給が来るか未定のため10日分のみ。

 外来では、案の定「○○医院で薬をもらっているが薬が切れたので出してほしい」という患者さんが多い。中には「○○医院に電話したら、XX病院(うちの病院)に行くよう指示された」という患者さんまでいて、正直ムッとする。困った時にはお互い様だから○○医院の患者さんが来るのはいいのだが、そんな風に患者さんに指示するなら、一本うちの病院に電話で連絡し「申し訳ありませんがお願いします」と依頼なり挨拶があれば気持ちよく対応できるのに、と思ってしまう私は狭量だろうか。

 この頃から、地震への不安に加え原発への不安が大きくなる。私の居住地域は避難勧告が出て
はいないのだが、それほど遠くない。旦那さんの実家は更に近い。(在日大使館の避難勧告エリアに入っている)終日テレビでニュースを見ている旦那さんは私より更に不安が強い。元々彼は訳の分からない物への猜疑心が強いタイプ。夕方には玄関の窓(地震で枠ごと外れて吹きさらしの状態だった)をエアパッキンで覆ってくれ、ついでに換気扇口も塞いでいた。室内の空気を回して外気が入る可能性があるからと、ファンヒーターまでつけてはダメと言われ、また寒いんですけど…。犬も放射線を心配して外に出すのを禁止された。

3月15日(火)
朝食:おにぎり、お菓子
朝病院に行くと、少し遠い地域から非常勤で来てくれている医師が、外来にいる。前日の電話で「ガソリンが手に入れば行きます」という返答だったので、てっきり来られないものと踏んでいたので驚く。ガソリンは貴重だし、自分の病院もバタバタしているだろうから、来られなくても誰も文句を言わないのにはるばる来てくれて、淡々と仕事をこなす様に感動。非常時にも平静を保ち、あたりまえの任務をこなす責任感を自分も持ちたいと改めて思った。

教訓2) 有事にも淡々と仕事をこなす。

 午後はフリー。原発4号が爆発したとのニュース。実家の父の勧めに従い、私の実家である千葉県に赤ん坊を預ける決断をした。放射線の影響、現時点では心配はないと盛んに言われるが、避難勧告や報告は常に後追いの感があり不安が拭えない。杞憂に終わればそれでよい、未来がある子供にだけは最悪の事態は避けたい。高速道路が使えないため、一般道を使う。実家に子供を預けて帰る道では、反対車線が渋滞している。半分くらいがいわきナンバーで、事態の深刻さが伺える。わが家よりも更に原発地域に近い彼の兄弟の家(幼稚園と小学生の甥姪がいる)にせめて子供だけでもと避難を勧めるが、ガソリンがないから…親がいないと心配だから…とためらっている。

赤ん坊がいない夜。2人とも放心状態。

昼食:カレーライス(実家)
夕食:パン、オイルサーディンの缶詰
万歩計:4633歩

# by shriash | 2011-03-20 18:38 | 雑談

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